ムックの呟き

5日間会社を休むほどの月経困難症をキッカケに子宮腺筋症(子宮内膜症の一種)と診断されました。色々と考えた上で西洋医学による治療は行わず、漢方薬と養生で乗り切りましたー

「正しい戦争」は本当にあるのか(3)

自分の頭を整理するため、
から、印象に残った部分を引用するシリーズ。第二弾です(>_<) 『2.日本は核を持てば本当に安全になるのか』より。 『現在の世界を考えると、ふたつの意味で核抑止は成り立っていない。ひとつには、アメリカを直接核で攻撃することが、(中略)どの国にとっても軍事的に合理的じゃなくなっちゃった。イギリスとかフランス、イスラエルみたいに、もともとアメリカと組んでるとこを別にしても、中国やロシア、どこもアメリカを相手にできない。インド、パキスタン、それにたぶん北朝鮮の場合は、そもそもミサイルがアメリカに届かない。なんとか届く中国やロシアでも、相手の方がずっと強いですからね。ロシアは2002年のモスクワ条約で、ようするにアメリカと張り合うのを断念しました。中国はそれよりもっと弱いわけで、アメリカを攻撃なんてできない。 ということは、アメリカの核は抑止されていない。反撃を恐れることなしにアメリカは核を使える、ってことです。これを背景に打ち出されたのが、ブッシュ政権が2002年初めに議会に出した核戦略見直しって文書です。(中略)核を使える兵器にしようっていう方針が出されたわけです。』 『第2の問題が、地域の核保有国の不安定性です。むかしの米ソと違って、いまの核保有国は紛争を抱えた地域に集中しています。南アジアなんか、中国・ロシア・インド・パキスタンっていう4つの核保有国が国境で向かい合ってるでしょ。核について少しなりとも交渉があるのはインドとパキスタンですけれども、このインドとパキスタンの間でもとてもじゃないけど安定なんてしていない。相互抑止が成り立たないどころか、むしろカシミールで何回となく紛争が繰り返されてますよね。』 『また別の問題なんですけれどもイスラエル核兵器があります。(中略)そして大事なことは、イスラエルが核を使っても、アラブ諸国の味方になってイスラエルに核で反撃する核保有国は存在しないってことです。(中略)核抑止っていうのは確実に反撃されるってわかってるときだけに意味があるんです。反撃されないんだったら、通常の兵器と同じように使用することができるんですよ。』 『冷戦後の核っていうのはその意味で、核が抑止の兵器から使える兵器に変わりつつあるっていう状況の転換になります。 (中略) 兵器でいいますと、ミニ・ニュークっていうのが開発されてます。これは小型の核兵器でして、使っても被害が大きすぎず、電磁波の影響も限られてるから通常兵器と一緒に使いやすい。(中略)抑止が目的なら小さくしても意味ないんですが、いざ使うとなるといまの核兵器は破壊力が大きすぎて使いづらい。そこんとこを工夫して、使いやすい核兵器を開発してるわけです。』 『朝鮮半島についてはとくに憂慮したいです。というのは、北朝鮮は核で攻撃されることをずっと想定して戦略を組んできましたから、核で先制攻撃をしなければ倒すことができないものをたくさん持っています。だからアメリカからすると、核兵器で先制攻撃をして、北を破壊したいっていう誘惑はどうしても出てきちゃうんですね。 (中略) もちろんそれをした場合には、北が反撃する可能性があります。だけど(中略)したところでたぶん、在韓米軍を除けばアメリカは被害を受けない。そして、北を核兵器で破壊したら、それまで核戦争で世界は滅亡するなんて愚かな平和主義者が言うようなのとは違って、せいぜい数十万人の人間しか死ななかったって先例になる。戦争だからそれくらい死ぬよね、核だから特別扱いすることないって、そういう話で終わるわけですね。そして核兵器が現実に使われますと、次はもっと使いやすくなる。現在の国際関係の不安定性が一挙に顕在化することになります。』 『中国が核武装したあとは、アメリカは中国を直接攻撃する可能性を真剣に検討している。中国もそのことは知っていて、核武装をしたあと、それまで以上に地下壕をたくさん作って、近道に逃げてですね、核戦争に対処することを考えなければならなくなった。つまり核武装をしたあとの方が、中国はアメリカの脅威をさらに自覚せざるを得なくなったんですね。』 『中国はアメリカとの関係で核保有を議論しているんであって、インドとの間の戦争なんて考えてないんですね。インドは中国との間で核は考えるけどパキスタンとの間で書くって考えないでしょう、パキスタンは格下の国だから。 (中略) 戦略論なんて決して合理的じゃないです。いろんな脅威をていねいに考えるんじゃなくて、これが危ないってところに集中して議論を作るからです。ホントの戦争は、違うとこから起こったりします。』 『核はもちろん最終的にはなくなれば一番けっこうなんですけども、核を減らすこと自体が緊張緩和の手段になります。