ムックの呟き

5日間会社を休むほどの月経困難症をキッカケに子宮腺筋症(子宮内膜症の一種)と診断されました。色々と考えた上で西洋医学による治療は行わず、漢方薬と養生で乗り切りましたー

憲法改正限界説について

ちょっと前、普通に憲法について考えてみるブログ(現在は、『いろいろなことについて考えてみるブログ』)に、護憲派の方々への疑問という記事がアップされてました(>_<) 『まぁ、誰が答えてくれるわけでもないのすけれども(笑)』ってコトなんですが、せっかくの疑問なので、答えねば!! というワケで、がんばって答えてみます☆彡 ※この記事の『』内の文章は、護憲派の方々への疑問からの引用です。 『護憲派の方がよくおっしゃられることに、憲法改正限界説を用いて、  日本国憲法憲法前文にあるように平和主義が基本で、  それを具現化している憲法9条を改正する憲法改正憲法違反である・・・  というものがあります。  確かに、学説では憲法限界説が通説らしいです。』 として、3つの疑問が記載されていました。 順番に、考えてみたいと思います☆彡 『一、となると、そもそも日本国憲法制定は憲法違反なのではないのか?』 『八月革命説という学説はあるものの、それは日本国憲法の正統性を主張するためだけの苦しい説明だとわたしは思います。大日本帝国憲法でも普通選挙の実施などで実質的には国民が主権を持っていたといっても過言ではありませんが、憲法上では主権は天皇にありました。それを国民主権に改正することや、また、大日本帝国憲法で明記されていた軍隊の保持について、一切の戦力の保持を放棄した現在の日本国憲法は、日本国の憲法としては存在できないものではないのかという疑問があります。』 通説によると、憲法限界説で改正できないとされているのは、以下の3点だそうです。 1.憲法改正規定は変更できない 2.憲法制定権力の変更はできない憲法制定権力」というのは、とっても簡単に言うと、主権を指します。 つまり、「主権は変更できない」ということです。 3.憲法の同一性が維持されなければいけない憲法の同一性」は、日本国憲法で言うと、日本国憲法の三原則(基本的人権の尊重、平和主義、国民主権)に当たります。 以上の点を踏まえた上で、あいおうさんの 『一、となると、そもそも日本国憲法制定は憲法違反なのではないのか?』 という疑問について考えてみます。 明治憲法日本国憲法は、主権が違います。 よって、憲法限界説の2.憲法制定権力の変更はできないに抵触します。 つまり、明治憲法の立場から言うと、日本国憲法は無効です。 よって、あいおうさんの、 『一、となると、そもそも日本国憲法制定は憲法違反なのではないのか?』 という質問は、「まさにその通り!」です。 憲法学の観点から、明治憲法日本国憲法がどういう関係は、 「日本国憲法を制定する際、便宜的に明治憲法の改正という形をとっただけで、日本国憲法は、明治憲法を改正したものではない。明治憲法と異なる主権を謳った日本国憲法は、明治憲法を否定するものであり、日本国憲法の制定により、明治憲法は破棄された。」 と考えられているそうです。 続いて、2つ目の疑問について考えてみます。 『二、日本は明治時代まで残っていた養老律令や、   その後の大日本帝国憲法、   日本国憲法でも天皇の位置づけがなされているが、   その天皇制を廃止することは不可能ではないのか?』 『大宝律令が改定された養老律令は、明治時代まで残っていました。現在では原文は残っていないようですが、この律令をもって天皇を中心とした中央集権国家が成立したと考えられています。今でも、「役所で取り扱う文書には元号を使うこと、印鑑を押すこと、定められた形式に従って作成された文書以外は受理しないこと等々の、文書と手続きの形式を重視した文書主義-wikipedia-」に、その名残が残っているそうです。さて、その律令や、大日本帝国憲法、現在の日本国憲法では、天皇の位置づけについて明記されており、日本は奈良時代より天皇を中心とした国だったといえます。つまり憲法改正限界説を用いるのならば、天皇制を廃止することは完全に不可能なのですが、そのことについて護憲派の方々はいかがお考えなのかが疑問です。 ムックさんのところのエントリで「日本国憲法2.0」というものが紹介されていましたが、明確に天皇の廃止を謳っていました。これは憲法限界説をとるのならばありえない憲法だと思われます。』 天皇制の廃止は、現在の日本国憲法1.憲法改正規定は変更できない 2.憲法制定権力の変更はできない 3.憲法の同一性が維持されなければいけない のいずれにも該当していないので、改正が可能です。 『三、差別が基本原理の憲法でも改正することは可能なのか』 『南アフリカアパルトヘイト憲法ではなく法律で定められたものでしたが、もし万が一差別主義を明記した憲法が存在したとして憲法限界説をとるならば正当な憲法改正の手続きで憲法を改正することができるのかどうか。』 もし万が一、「憲法の原則として差別主義を明記した憲法」があったとしたら、改正はできないということになります。 ■関連記事 戦場のピアニスト シルミド(SILMIDO)を観た 高校生からわかる 日本国憲法の論点(1) 日本国憲法(前文) 高校生からわかる 日本国憲法の論点(2) 日本国憲法(第二章 戦争の放棄) 日本国憲法(第三章 国民の権利及び義務) マガジン9条(1) 憲法改正について 憲法を改正していないのは日本だけ? マガジン9条(2) 9条守ろう!ブロガーズ・リンク 「群れ」と愛国心 軍隊は何を守るのか? 憲法改正の根拠? 愛する人をどう守る? 自衛隊は軍隊か? 日本国憲法(第十一章 最高法規) 素朴な疑問 人の命が駒になるとき 戦争で解決できるのか? 靖国参拝と日本の防衛 9条を守る理由 人の心を狂わせる 今週のマガジン9条(1) 今週のマガジン9条(2) 周辺の国々との緊張を軽減するために何ができるか?(1) 周辺の国々との緊張を軽減するために何ができるか?(2) 九条実現! 誰のための改憲か? 日本国憲法2.0開発部 今週のマガジン9条(3) マガジン9条国民投票の結果発表! 一宇宙人として 一言物申す! 「正しい戦争」は本当にあるのか(1) 「正しい戦争」は本当にあるのか(2) 「正しい戦争」は本当にあるのか(3) 「正しい戦争」は本当にあるのか(4) 「正しい戦争」は本当にあるのか(5) 「正しい戦争」は本当にあるのか(6) 護憲は現実的だ!(1) 護憲は現実的だ!(2) 憲法9条改正、賛成ですか? 反対ですか? いまどきの「常識」 イノセント・ボイス~12歳の戦場~ Sorry Everybody 遠い太鼓 メッセージ ある少女のスピーチ 今週のマガジン9条、そして質問。。。 みんなでおしゃべり(^.^) 広い視野とたくさんの視点 今週のマガジン9条(4) ブログの記事から 野ばら 今週のマガジン9条(5) NoMDチームに参加! 今週のマガジン9条(6) 九条の会@mixi アトラスさんの日記より~改憲した後のことも考えよう!~ 独り言、そして憤り 村野瀬玲奈さんのコメントより~現実に合わせて改憲する?~ 自衛隊についての私の意見 武力で守れば絶対に安全? 軍隊があれば解決する? 今週のマガジン9条、ほか 今週のマガジン9条(7) 日本という国 客観的な視点の必要性 憲法なんて知らないよ 活憲 「愛国心」再び 教育基本法案、反対!! 愛国心を教育することについて 7つの社会的な罪(マハトマ・ガンジー) 憲法九条を世界遺産に ヒバクシャ ドキュメンタリー映画の現場から(1) ヒバクシャ ドキュメンタリー映画の現場から(2) ヒバクシャ ドキュメンタリー映画の現場から(3) 原発がどんなものか知ってほしい 石原氏の絶対得票率と国民投票法案 国民投票法案についてのお願い 2008年度用高等学校教科書検定結果についての見解 最後まで諦めない Campaign for Nuclear Disarmament 『国民投票法案についてのお願い』のその後(1) 『国民投票法案についてのお願い』のその後(2) 井上ひさしの子どもにつたえる日本国憲法 日本がもし100人の村だったら(憲法改正編) 鎌仲ひとみさん 私たちは現日本政府の体制変革(レジームチェンジ)に反対します どうなる? 国民投票法案 本日、国民投票法案の委員会採決が実施されます~環境保護の為にも世界平和を! そのために、今できることを少しでも~ 「日本国憲法の改正手続に関する法律」成立 軍隊を保持しない国 ドイツは過去とどう向き合ってきたか(1) ドイツは過去とどう向き合ってきたか(2) 最近読んだお奨め本~『南京難民区の百日』~ 参院選の結果を見て感じていること