ムックの呟き

5日間会社を休むほどの月経困難症をキッカケに子宮腺筋症(子宮内膜症の一種)と診断されました。色々と考えた上で西洋医学による治療は行わず、漢方薬と養生で乗り切りましたー

「正しい戦争」は本当にあるのか(6)

自分の頭を整理するため、
から、印象に残った部分を引用するシリーズ。第五弾です(>_<) 『6.アジア冷戦を終わらせるには』より。 『アジアでも冷戦は終わった。ただ、終わり方がぜんぜん違うし、中途半端な終わり方なんですよ。ヨーロッパだと、冷戦の終わりは社会主義体制の崩壊でした。アジアの場合は冷戦時代の緊張と対立が終わるってことで、社会主義体制の方は壊れない。それに、終わったって言っても全部じゃありません。アジアでの冷戦終結は米中対立の終わりっていう意味です。(中略)米中対立が終わっても、北朝鮮ベトナムは残るわけです。』 『ここで日本はどういう位置に立っていたかと言うとですね。本当は、中国との国交回復とか国交正常化を、日本はアメリカよりも早くとろうとしてたんですよ、50年代に。その背後には、中国を輸出市場に組み込まないと日本経済が成り立たないっていう考えがあった。でも50年代の末になるとアメリカの中国に対する厳しい姿勢が明確となって、日本も中国に厳しくなる。(中略)70年代に入って、米中が接近、国交回復すると、中国は本当は敵なんだよ、ってワシントンに言い続けるのが日本の仕事になります。(中略)中国の滞在的脅威を言うことで米軍をアジアにつなぎ止めようってわけです。それは米ソ冷戦が終結する過程でも変わらない。』 『でもね、日本の外交は安保政策だけじゃない。経済援助とかを使って、違うこともやってます。 (中略)後ろ盾にソ連がいたことは同じでも、北朝鮮ベトナムの現在はぜんぜん違いますよね。(中略)それはね、すごく乱暴にまとめると、日本外交の成果と言ってもいいと思うんです。 (中略)ベトナムはなんとかアメリカに負けないで戦争を終わらせることができた。でも経済もなにもボロボロです。日本はこれを利用しましてね、ベトナムASEANや日本の側に引き寄せていこうとする政策を70年代に考えた。その道具は経済援助です。(中略) この一連の動きは、日本の、経済援助を道具とする外交だったんです。日本の外交は軍事中心でいくとどうしてもアメリカ依存に傾くけど、資金協力を軸に据えたときはけっこう独自な路線もできるんですよ。』 『対照的にうまくいかなかったのが北朝鮮です。(中略) 冷戦終結のために孤立化する危機を迎えただけだったら、ベトナム北朝鮮も同じでした。ただ、ベトナムの場合には日本やオーストラリアやASEANが、言ってみれば受け皿を提供しましたから、孤立化しないで地域各国との緊張を引き下げることができた。でも北朝鮮は、ソ連も中国もあてにならないってんで、単独の防衛に走るわけです。そこに輪をかけたのが湾岸戦争でした。(中略) でも北朝鮮は強攻策をやめるどころか、逆に更に強めていってしまった。(中略)この過程で日本は、基本的には日米安保を基準とした取り組みに終始した。』 『結局アジアの冷戦は、米中接近だけで中途半端な終わり方をしたまま、冷戦時代に代わる制度もなにも作っていない。そこに根本的な問題があるんですよ。(中略)社会主義国が倒れて冷戦が終わったヨーロッパと違い、いまのアジアですと、このように体制を横断した制度作りしか、冷戦後の秩序を守る方法ってないと思うんです。』 『そしていまの課題は、やはり北朝鮮になります。(中略)でも、国連やサミットの議題や合意文書に拉致問題を入れてもらうだけじゃダメ。その先にどんな展望を開くのか、その構想を示さなくてはいけない。 まず北朝鮮の核開発を止めさせることがありますよね。でもそれを北朝鮮の非核化だけでとどめないで、アジア地域の非核化を射程において核管理体制にまでもってく必要がある。(中略)北朝鮮ばかりじゃなくて中国も非核化に向かう道筋を作ることで、アメリカの核抑止に頼る必要も減るわけです。もちろん簡単じゃないけど、そんな協議に中国を誘い込むことができれば、それだけで緊張を緩和する効果もあります。また、北朝鮮が瓦解ではなく安定した体制転換を遂げるためにも、朝鮮半島の南北協議をサポートする必要があるでしょう。南北の緊張緩和は日本の安全を図る上でも有利な変化だと思います。 (中略)国際政治の選択というと、どうしても平和を祈ることと軍隊を派遣することの両極にいきがちになる。でもそのどちらも、実は状況を見ていない。いま必要なのは、現在の紛争や将来の紛争を招きかねない緊張のひとつひとつについて、できる限り犠牲の少ない対策を作り、その実現のために努力することでしょう。』 現実的に考えても、周辺の国々との緊張を高めるキッカケとなる憲法9条の改正は、アジアの平和実現への道を後退させるものであり、望ましくないと思います。 ■関連記事 戦場のピアニスト シルミド(SILMIDO)を観た 高校生からわかる 日本国憲法の論点(1) 日本国憲法(前文) 高校生からわかる 日本国憲法の論点(2) 日本国憲法(第二章 戦争の放棄) 日本国憲法(第三章 国民の権利及び義務) マガジン9条(1) 憲法改正について 憲法を改正していないのは日本だけ? マガジン9条(2) 9条守ろう!ブロガーズ・リンク 「群れ」と愛国心 軍隊は何を守るのか? 憲法改正の根拠? 愛する人をどう守る? 自衛隊は軍隊か? 日本国憲法(第十一章 最高法規) 素朴な疑問 人の命が駒になるとき 戦争で解決できるのか? 靖国参拝と日本の防衛 9条を守る理由 人の心を狂わせる 今週のマガジン9条(1) 今週のマガジン9条(2) 周辺の国々との緊張を軽減するために何ができるか?(1) 周辺の国々との緊張を軽減するために何ができるか?(2) 九条実現! 誰のための改憲か? 日本国憲法2.0開発部 今週のマガジン9条(3) マガジン9条国民投票の結果発表! 一宇宙人として 一言物申す! 「正しい戦争」は本当にあるのか(1) 「正しい戦争」は本当にあるのか(2) 「正しい戦争」は本当にあるのか(3) 「正しい戦争」は本当にあるのか(4) 「正しい戦争」は本当にあるのか(5) 護憲は現実的だ!(1) 護憲は現実的だ!(2) 憲法9条改正、賛成ですか? 反対ですか? 憲法改正限界説について いまどきの「常識」 イノセント・ボイス~12歳の戦場~ Sorry Everybody 遠い太鼓 メッセージ ある少女のスピーチ 今週のマガジン9条、そして質問。。。 みんなでおしゃべり(^.^) 広い視野とたくさんの視点 今週のマガジン9条(4) ブログの記事から 野ばら 今週のマガジン9条(5) NoMDチームに参加! 今週のマガジン9条(6) 九条の会@mixi アトラスさんの日記より~改憲した後のことも考えよう!~ 独り言、そして憤り 村野瀬玲奈さんのコメントより~現実に合わせて改憲する?~ 自衛隊についての私の意見 武力で守れば絶対に安全? 軍隊があれば解決する? 今週のマガジン9条、ほか 今週のマガジン9条(7) 日本という国 客観的な視点の必要性 憲法なんて知らないよ 活憲 「愛国心」再び 教育基本法案、反対!! 愛国心を教育することについて 7つの社会的な罪(マハトマ・ガンジー) 憲法九条を世界遺産に ヒバクシャ ドキュメンタリー映画の現場から(1) ヒバクシャ ドキュメンタリー映画の現場から(2) ヒバクシャ ドキュメンタリー映画の現場から(3) 原発がどんなものか知ってほしい 石原氏の絶対得票率と国民投票法案 国民投票法案についてのお願い 2008年度用高等学校教科書検定結果についての見解 最後まで諦めない Campaign for Nuclear Disarmament 『国民投票法案についてのお願い』のその後(1) 『国民投票法案についてのお願い』のその後(2) 井上ひさしの子どもにつたえる日本国憲法 日本がもし100人の村だったら(憲法改正編) 鎌仲ひとみさん 私たちは現日本政府の体制変革(レジームチェンジ)に反対します どうなる? 国民投票法案 本日、国民投票法案の委員会採決が実施されます~環境保護の為にも世界平和を! そのために、今できることを少しでも~ 「日本国憲法の改正手続に関する法律」成立 軍隊を保持しない国 ドイツは過去とどう向き合ってきたか(1) ドイツは過去とどう向き合ってきたか(2) 最近読んだお奨め本~『南京難民区の百日』~ 参院選の結果を見て感じていること