ムックの呟き

5日間会社を休むほどの月経困難症をキッカケに子宮腺筋症(子宮内膜症の一種)と診断されました。色々と考えた上で西洋医学による治療は行わず、漢方薬と養生で乗り切りましたー

高校生からわかる 日本国憲法の論点(2)

読み終わりました! 『第8章 もしも憲法が変わったら』の一部を引用します。 『正しい戦争・正しい暴力  次に、「平和主義」の理念を後退させた社会をイメージしてみましょう。具体的には、正式な国防軍を持ち、自衛戦争が正当化され、集団的自衛権の行使も認められた状態です。それは、私たちの生活にどんな変化をもたらすでしょうか。  そうなった場合、まず社会全体の価値観が大きく揺さぶられるだろうと思います、世の中には「正しい戦争」が存在することを、国家が認めることになるからです。別の言い方をすれば、「正しい暴力」があることが認められてしまう。何事も、最後は暴力で解決することが正当化されてしまいます。  (中略)  加えて、徴兵制が敷かれれば、「人身の自由」も損なわれることになります。いまのところ改憲によって徴兵制を導入しようという動きは目立っていませんが、今回の改憲で戦争への道を開き、国民に国防の義務を課しておけば、法律によって徴兵の導入も可能になります。』 『今こそ憲法を選びなおす  本書を締めくくるにあたって、改憲問題を考えるときに必要な三つの視点を挙げておきます。  第一に、改憲論はあくまでも法的な問題としてとらえ、感情論や観念論にしないことが求められます。くどいようですが、まずは憲法は国民を縛る道具ではなく国家権力への歯止めだという本質を、明確に意識することです。そして、そこに道徳や倫理の問題を持ち込まないこと。憲法に多くを期待しすぎると、議論が散漫になってしまいます。  第二に、誰が、どのような目的で、どんな改憲を行おうとしているのかを、見極めることが必要です。イマジネーションを働かせて、その改憲によって誰が得をするのか、それによって自分たちの生活がいまよりも幸せになるのかといったことを、具体的に考えなければいけません。  第三に、歴史的な視点と地球規模の視野を持ちながら、自らの問題として主体的に考えることが大切です。立憲主義とは、長い歴史の中で培われてきた人類の英知にほかなりません。先人たちが多くの地と汗を流して獲得したのが、個人の尊重を至上価値とする憲法です。それを私たちの世代で簡単に放棄することを許されません。それが「歴史的な視点を持つ」ということです。  (中略)  歴史的な視点と地球規模の視野を持って考えたうえで、私たち日本人はどのような生き方を選ぶのか。最後は、主体性の問題です。  主権者としての主体性を持つためには、くり返しますが、憲法的な価値の大切さを体験を通じて学ぶことが必要だと考えます。理論で学んだものは理論で覆される危険性を持っていますが、体験として学んだものは容易に覆りません。「九条平和主義なんてきれいごとだ」と言っているような若者も、ボランティア活動で戦後の復興現場を訪れると、それだけでガラリと意識が変わるといいます。(中略)  そもそも九条の改憲が現実味を帯びてきたことも、終戦から六十年が経ち、戦争の悲惨さを知る人たちが減ってきたことが、大きな原因だと私は思っています。実際にもう一度、国家権力からの弾圧を受けなければ、憲法の価値を自覚できないのでは、と思うことすらあります。  しかしそうだとすれば、「個人の尊重」を後退させるような改憲論が台頭している現在は、逆に憲法の価値を知るチャンスだともいえます。「抑圧は自由の母」という言葉があります。日の丸・君が代の強制による「内心の自由」の侵害、イラクへの自衛隊派遣などの出来事は、国民にいやがおうでも憲法の存在を意識させずにはおきません。  そこで私たちがあらためて現行憲法を選び取るところから、ようやく日本は本格的な立憲主義の時代を迎えるのかもしれません。現在の改憲議論は、その意味で、日本国憲法が掲げる理念のすばらしさを、私たちにあらためて問いかけているのではないでしょうか。■関連サイト マガジン9条『伊藤真のけんぽう手習い塾』 『高校生からわかる 日本国憲法の論点』伊藤真[著](トランスビュー・2005年7月刊) ■関連記事 戦場のピアニスト シルミド(SILMIDO)を観た 高校生からわかる 日本国憲法の論点(1) 日本国憲法(前文) 日本国憲法(第二章 戦争の放棄) 日本国憲法(第三章 国民の権利及び義務) マガジン9条(1) 憲法改正について 憲法を改正していないのは日本だけ? マガジン9条(2) 9条守ろう!ブロガーズ・リンク 「群れ」と愛国心 軍隊は何を守るのか? 憲法改正の根拠? 愛する人をどう守る? 自衛隊は軍隊か? 日本国憲法(第十一章 最高法規) 素朴な疑問 人の命が駒になるとき 戦争で解決できるのか? 靖国参拝と日本の防衛 9条を守る理由 人の心を狂わせる 今週のマガジン9条(1) 今週のマガジン9条(2) 周辺の国々との緊張を軽減するために何ができるか?(1) 周辺の国々との緊張を軽減するために何ができるか?(2) 九条実現! 誰のための改憲か? 日本国憲法2.0開発部 今週のマガジン9条(3) マガジン9条国民投票の結果発表! 一宇宙人として 一言物申す! 「正しい戦争」は本当にあるのか(1) 「正しい戦争」は本当にあるのか(2) 「正しい戦争」は本当にあるのか(3) 「正しい戦争」は本当にあるのか(4) 「正しい戦争」は本当にあるのか(5) 「正しい戦争」は本当にあるのか(6) 護憲は現実的だ!(1) 護憲は現実的だ!(2) 憲法9条改正、賛成ですか? 反対ですか? 憲法改正限界説について いまどきの「常識」 イノセント・ボイス~12歳の戦場~ Sorry Everybody 遠い太鼓 メッセージ ある少女のスピーチ 今週のマガジン9条、そして質問。。。 みんなでおしゃべり(^.^) 広い視野とたくさんの視点 今週のマガジン9条(4) ブログの記事から 野ばら 今週のマガジン9条(5) NoMDチームに参加! 今週のマガジン9条(6) 九条の会@mixi アトラスさんの日記より~改憲した後のことも考えよう!~ 独り言、そして憤り 村野瀬玲奈さんのコメントより~現実に合わせて改憲する?~ 自衛隊についての私の意見 武力で守れば絶対に安全? 軍隊があれば解決する? 今週のマガジン9条、ほか 今週のマガジン9条(7) 日本という国 客観的な視点の必要性 憲法なんて知らないよ 活憲 「愛国心」再び 教育基本法案、反対!! 愛国心を教育することについて 7つの社会的な罪(マハトマ・ガンジー) 憲法九条を世界遺産に ヒバクシャ ドキュメンタリー映画の現場から(1) ヒバクシャ ドキュメンタリー映画の現場から(2) ヒバクシャ ドキュメンタリー映画の現場から(3) 原発がどんなものか知ってほしい 石原氏の絶対得票率と国民投票法案 国民投票法案についてのお願い 2008年度用高等学校教科書検定結果についての見解 最後まで諦めない Campaign for Nuclear Disarmament 『国民投票法案についてのお願い』のその後(1) 『国民投票法案についてのお願い』のその後(2) 井上ひさしの子どもにつたえる日本国憲法 日本がもし100人の村だったら(憲法改正編) 鎌仲ひとみさん 私たちは現日本政府の体制変革(レジームチェンジ)に反対します どうなる? 国民投票法案 本日、国民投票法案の委員会採決が実施されます~環境保護の為にも世界平和を! そのために、今できることを少しでも~ 「日本国憲法の改正手続に関する法律」成立 軍隊を保持しない国 ドイツは過去とどう向き合ってきたか(1) ドイツは過去とどう向き合ってきたか(2) 最近読んだお奨め本~『南京難民区の百日』~ 参院選の結果を見て感じていること